【2019琵琶湖の全循環】今年の大幅な遅れは暖冬の影響?仕組みやバス・ベイトフィッシュも気になります

毎度ニイガキです。
3月中旬に突入しそうな本日、こちら京都はめちゃくちゃ寒かったです…。
昨夜から強風で物が飛んでたり冷たい雨が降ったり、晴れ間も一瞬はありましたが…
暖冬を超えた割に、春の境目がわかりにくい感じですよね、なんか。
なんてことを考えていたら・・・
「今年の琵琶湖は深呼吸をしないのか」
というめちゃくちゃ気になる記事が目に飛び込んで来ました!
というわけで、バス釣りにも大いに関係あるのでシェアしたいと思います。
関連記事:【2019年3月琵琶湖北湖の状況】
もくじ
今年の全循環は確かにまだですが…
全循環を正確に「いつ?」と予測することは難しいという前提で、まずは参考に近年の【全循環の日】を拾ってみましょう。
年 | 全循環の月日 | 年 | 全循環の月日 |
2007 | 3月19日 | 2013 | 1月29日 |
2008 | 2月12日 | 2014 | 2月17日 |
2009 | 2月23日 | 2015 | 2月2日 |
2010 | 2月8日 | 2016 | 3月14日 |
2011 | 1月24日 | 2017 | 1月26日 |
2012 | 2月13日 | 2018 | 1月22日 |
(引用元:Yahoo!ニュース 「水教育研究所代表:橋本淳司さん」https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20190312-00117965/)
ここでニイガキ、素人考えで、
「遅くなっても起こるやろ…いくらなんでも」
と思ったのですが、どうでしょう・・・?
実際、水ジャーナリストの橋本さんは記事の中で、
「今年はまだ琵琶湖が深呼吸をしていない。このままどんどん気温が上昇したら、今年は深呼吸しないかもしれない。
そうなると観測史上初めての出来事となる。」
(引用元:Yahoo!ニュース 「水教育研究所代表:橋本淳司さん」https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20190312-00117965/)
と仰っています。
全循環「琵琶湖の深呼吸」が起こらないとどうなるのか
では実際、「全循環が起こらないとどうなるか」ということを、水中生物の目線で考えてみましょう。
琵琶湖の「深呼吸」である全循環のメカニズム
実際、冷たい水は温かい水に比べて密度が高い為、
- 冬に冷やされた湖面の水は重くなって下に
- 湖底の水は押されて上に
- 湖底まで完全に混ざると「全循環」が起こる
というメカニズムがあります。
したがって、一年のこの時期(1月2月頃)に全循環が起こるのはうなずけますよね。
「全循環」が起こらないと酸素不足に
冬にキーンと冷やされて重たくなった水面の水が下へ下へ移動してくれて、底の方へ酸素をしっかり運んでくれてこそ、水中の生き物たちはフレッシュな酸素を受け取ることができます。
ということは・・・
「全循環」が起こらないと、消費されてきた湖底への酸素供給ができません。
もちろん底の方に生息する生き物たちにとっては大変な騒ぎです。
これを表しているのが、2007年の「全循環の遅れ」で何が起こったか、なのですが・・・
観測開始以来、これまでいちばん遅く全循環が起きたのが2007年。この年は記録的な暖冬で、全循環が確認できたのは3月19日だった。
湖底調査で琵琶湖特産のイサザの大量死も確認された。
(引用元:Yahoo!ニュース 「水教育研究所代表:橋本淳司さん」https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20190312-00117965/)
とあります・・・。
実はニイガキ、2007年は海外赴任をしており、日本にいませんでした。
ですが、気温や水温、全循環の日程などの「数字的な”2007年”と”今年2019年”の類似点」を見て、正直ちょっと怖くなりました。
今まで「遅れ」はあったけど、「途絶えた」という事はなかった琵琶湖の全循環。
もし「全循環が起きなかったらどうなるか」という一般的な予測が・・・
・深底部の低酸素化、無酸素化
・生息する生物の絶滅
・溶存酸素濃度の低下とともに還元的になった湖底堆積物からリン(栄養塩類)が溶出し水質悪化
(引用元:Yahoo!ニュース 「水教育研究所代表:橋本淳司さん」https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20190312-00117965/)
と書かれています。
これは、途絶えなかったとしても、「遅れ」自体も大きな影響がありそうです…。
琵琶湖は日本最大のマザーレイク。
それだけに深いところだと、なんと「104メートル」もあります。
底の方で何が起こっているのか、このままの状況が続けば、調査結果のニュースが流れそうですね……。
この状況は琵琶湖だけではない
やはり、この「全循環の遅れ」は暖冬と深いかかわりがあると言われていますが・・・
全世界的に温暖化の懸念はあるわけですよね・・・。
でも、普段の生活では感じにくいだけに、こういう自然のニュースには脅威を感じます。
実際私は、大学時代にアルバイトで長期間沖縄にいましたが、その際もエルニーニョの影響で沖縄のサンゴ礁が大打撃を受け、ショッキングな光景を目の当たりにしました。
残波岬(ざんぱみさき)はサンゴが当時壊滅しました…。
本当に真っ白でびっくりしたのを覚えています。
ちょっと話がそれて沖縄の(そして海の)話になってしまいましたが・・・
琵琶湖以外でも、各国の湖で温暖化に伴い全循環が途絶えた事による「深層無酸素」または「深層低酸素」は報告されているようです。
- ヨーロッパ
- 中国
- アフリカ
- そして日本
やはり、全世界的に、湖の深い部分まで酸素が供給されず、多くの生物が苦しんでいるのは確かなようです…。
「全循環の遅れ」の理由は一つではない
やはり何でもそうですが、特に環境問題は、原因が一つではありませんよね…。
温暖化だけが全ての原因ではないですし、気温や水温もその年によって違います。
台風が多い年もあれば、大きな震災が起きた年もあり、災害とも広義でいえば関連があるでしょう。
また、湖と言っても、大きさも深さもそれぞれです。
「2018年の冬は厳しかった」というバサーの方の声も多く聞きました。
何がどう絡み合っているのかわからないし、そしてすべては絡み合っているとも言えます。
琵琶湖が2019年も深呼吸できますように
ただ言えることは、
- 冷たい水は下へ下へ移動し
- 底の水が押し上げられ
- 循環する
これはどこでも起こるメカニズムです。
ですので、温暖化が進むと、水面の温度が下がりきらずに沈みにくくなってしまいます。
それがまさに今ですよね・・・
ということは、
最近ちょっと寒いので、このまましばらく10度以下の水温を保ち、冷たい雨も降って琵琶湖の表水温が下がってくれて、頑張ってグッと下がってもらいたい。
釣れにくいかはさておき、
これを祈るのみです。
というわけで、自分に出来ることをめっちゃくちゃ微力ながら考えてみました。
遠回りかもしれませんが・・・
- 使わない電機は消して
- リサイクルできるものはして
- ごみをその辺に捨てない
- 食べ物や飲み物をむやみに残さない
そんな当たり前のことをもっと意識して、過ごしたいと改めて思いました。
琵琶湖の水を頂いてる者としても。
バスやその他の生き物のためにも。
「2019琵琶湖の全循環」に今後も注目していきましょう!
また速報あれば、追記いたします!